ヨクモック・ウィンター・マーケットは、毎年2月第2木曜前後の約1週間、ヨクモックで開催されるサーミの露店市です。その歴史は400年以上前にも遡り、北欧の北極圏で最も古いマーケットといわれています。ヨクモックにあるTalvatis湖沿岸は、かつて、トナカイ遊牧サーミの冬のベースキャンプ地でした。トナカイ遊牧サーミは、冬の間そこで様々な人々と交流し、交易をしていました。
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Noriko Hasegawa |
1605年、スウェーデン国王カール9世が、その交流の場を恒久の市として認定し、毎年定期的に露店市を開催させました。それ以来、マーケットはヨクモックで毎年開かれ、現在、世界中から訪れる2万人以上の観光客でにぎわう、ラップランドの冬の一大イベントとなっています。このマーケットに行けば、多くのサーミの人々に出会え、またサーミの文化に触れ合うこともできるでしょう。
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ヨクモック・ウィンター・マーケットは、現在も昔と同じように、200メートル余りの中央通りに約400店以上の露店が並びます。露店主は、あらゆる地方から来たサーミに加え、現在はノルウェー、デンマーク、フィンランドなど、北欧を中心とした様々な国からの人々です。そして、ニットや毛皮製品、サーミ工芸品ドウオッジ、アクセサリーなど、可愛らしい小さな露店が所狭しと立ち並びます。その一つ一つを眺めていたら、氷点下30度の極寒なんて吹き飛んでしまうでしょう。(でも、気を付けてください!カメラのバッテリーは約⒑分で、寒さでつぶれてしまいます)
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Jessica Lindgren/Imagebank.sweden.com |
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一方、その中央通に隣接しているサーミ教育センターでは、近代的な建物の中で、新しいサーミの芸術家たちに自分の作品を売り出す場が提供されています。そのモダンなデザインは、日本人にも気軽に使えそうな、とても合うシンプルで洗練されたものです。
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ヨクモック・ウィンター・マーケットは、400年継承されてきた伝統的なサーミ文化と若いサーミデザイナーたちによる新しい文化とがミックスされた幻想的な冬のお祭りともいえます。
勿論、氷点下30度という極寒のラップランドでしか味わえない、様々なアトラクションも充実しています。暖かいトナカイ料理やホットワインを満喫して、トナカイそりツアーや夜のコンサートを是非楽しんでください。そして…もし幸運の女神がほほ笑んでくれたら、澄み切った極寒の夜にたなびくオーロラが、あなたとヨクモックの村を優しく包み込んでくれるでしょう。
公式サイト:www.jokkmokksmarknad.se
電話:+46(0)971-170 00
Mail: jokkmokksmarknad@jokkmokk.se