スウェーデンの調理技術はこの10年間で大きく変わりました。かつてはテレビシリーズ『マペットショー』のキャラクターのひとつとして知られるだけのスウェーデン人シェフでしたが、今ではもはや笑いの的ではありません。トップクラスの調理法と、独創的な素材の使い方で、スウェーデン人シェフは世界中で高く評価されています。世界料理オリンピックで金メダルを獲得しただけでなく、非公式のボキューズ・ドール国際料理コンクールでも数々の賞に輝いたのです。全国各地でグルメレストランが開店し、スウェーデンは世界有数のグルメ国となりました。
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けれども、シェフだけではありません。スウェーデンで取れる食材も、数々のサクセスストーリーの立役者です。新鮮な魚や、森や大地や山がもたらしてくれるすべてのものが、独創的で環境にやさしい絶品の料理にインスピレーションを与えてくれます。これは、レストランでも家庭でも同じです。スウェーデンでは、自然享受権という独特な権利があるおかげで、誰でも野イチゴやアンズ茸、その他の自然の産物を摘むことができます。家庭でそれらの食材を使ってグルメ料理を作ることは、小さなパンケーキを焼くのと同じくらい、たやすいこと。しかも、まったくお金をかけずにできてしまうのです。
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歴史的に見て、スウェーデンの食文化は、食料を蓄えておく必要性があり成り立ったものです。新鮮なベリーはジャムに、野菜は酢漬けにします。キノコは乾燥させ、肉や魚は燻製に。塩漬け、発酵、マリネなど、さまざまに加工しました。多くの若いシェフたちが、これらの伝統的な食料の保存方法を土台にして、ちょっと手を加えると、なんと新しいごちそうができあがるのです。
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